デンタルニュース
歯ぐきが腫れた!考えられる原因と自分でできる応急処置
日本橋の歯医者「日本橋グリーン歯科」歯科衛生士の平野です。
「朝起きたら歯ぐきが腫れていた」
「食事中に歯ぐきがぷくっと膨らんでいることに気づいた」
そんな経験はありませんか?歯ぐきの腫れは、口の中のトラブルの中でも特に気になる症状のひとつです。
「そのうち引くかな」と様子を見ていたら、どんどん腫れがひどくなってしまった、という方も少なくありません。
実際に「2週間くらい前から腫れていたんですけど、痛くなってきたので来ました」という方がいますが、そのころには腫れがかなり進んでいることが多いです。
歯ぐきの腫れは、早めに原因を確認して対処することが大切です。
この記事では、歯ぐきが腫れる原因・やってはいけないこと・自分でできる応急処置・受診の目安まで、まとめています。ぜひ参考にしてみてください。

歯ぐきが腫れる原因
①口の中が原因のケース
歯周病による腫れ
歯ぐきの腫れで一番多い原因が歯周病です。
歯と歯ぐきの境目に汚れや歯石が溜まり、細菌が増えることで歯ぐきに炎症が起きます。
最初は軽い腫れや出血程度でも、放置しているうちにじわじわと悪化していくのが歯周病の特徴です。
「痛みがないから大丈夫」と思っている方も多いのですが、歯周病は痛みが出にくい病気です。
腫れているのに痛みがないという場合も、歯周病が進んでいる可能性があるので、腫れが続くときは早めに確認してもらうことをおすすめします。
虫歯が進んで歯ぐきまで影響が出ている
虫歯が進行して神経まで達すると、歯の根っこの先に膿が溜まり、歯ぐきが腫れることがあります。
この場合、歯ぐきの一部がぷくっと膨らんでいたり、押すと痛みがあったりすることが多いです。
「歯ぐきが腫れているだけだと思っていたら、実は虫歯が原因だった」というケースは珍しくありません。
歯ぐきだけでなく、周りの歯にも違和感がないか確認してみてください。
②体の状態が影響するケース
疲れや体調不良で免疫力が落ちているとき
歯ぐきの腫れは、体の状態と深く関係しています。
疲れが溜まっていたり、体調を崩していたりすると免疫力が落ちて、普段は抑えられていた細菌が活発になり、歯ぐきが腫れやすくなります。
「忙しい時期になると決まって歯ぐきが腫れる」という方はよくいます。
腫れが繰り返す場合は、口の中のケアだけでなく生活習慣も見直してみてください。
親知らずの周りが腫れている
親知らずが半分だけ生えている状態だと、歯ぐきとの間にすき間ができやすく、そこに汚れが溜まって腫れやすくなります。
特に疲れているときや体調が悪いときに症状が出やすいのが特徴です。
「奥の歯ぐきだけが腫れる」という方は、親知らずが原因のことがあります。
痛みが強くなる前に歯医者で確認してもらうことをおすすめします。

やってはいけないこと・気をつけること
①腫れているときにやりがちなNG行動
患部を強く磨きすぎる
「腫れているから汚れをしっかり落とさなきゃ」と、歯ブラシで強くゴシゴシ磨いてしまう方がいます。
しかし炎症が起きている歯ぐきを強く刺激すると、腫れが悪化することがあります。
腫れているときは力を抜いてやさしく磨くことを意識してみてください。
患者さんの中には「腫れているから念入りに磨いていた」とおっしゃる方もいますが、逆効果になっていることがあります。
「歯ぐきに触れるかな?」くらいの力加減で、やさしく丁寧に磨く方が炎症の回復につながります。
放置して様子を見続ける
「そのうち引くだろう」と放置してしまうのも危険です。
歯ぐきの腫れは、放っておいても自然に治ることは少なく、原因が解決されない限り繰り返しやすくなります。
腫れが2〜3日以上続くようであれば、歯医者で原因を確認してもらうことをおすすめします。
②腫れを悪化させやすい習慣
喫煙・飲酒の影響
喫煙は歯ぐきへの血流を悪くして、炎症が起きやすくなる一方で治りにくい状態を作ります。
飲酒も歯ぐきへの刺激になりやすく腫れを悪化させることがあるので、腫れが続いているときはどちらも控えめにしておくのが無難です。
睡眠不足やストレスの関係
睡眠不足やストレスが続くと免疫力が落ち、歯ぐきの腫れが悪化しやすくなります。
歯ぐきの腫れを繰り返す方に話を聞くと、仕事が忙しい時期と重なっていることがよくあります。
口の中のケアだけでなく、体を休めることも歯ぐきの健康につながります。

自分でできる応急処置
①痛みや腫れを和らげる方法
ぬるめの塩水でうがいをする
歯ぐきが腫れているときは、ぬるめの塩水でのうがいが効果的です。
塩水には殺菌効果があり、口の中の細菌を減らして炎症を和らげる働きがあります。
水200ml程度に塩をひとつまみ溶かして、やさしくゆすぐ程度にしておきましょう。
強くうがいすると逆に刺激になることがあるので注意してください。
患部を冷やす
腫れがひどいときは、頬の外側から冷やすと痛みや腫れが和らぐことがあります。
タオルで包んだ保冷剤などを使ってやさしく冷やしてください。
冷やしすぎると血流が悪くなって治りが遅くなることもあるので、長時間続けないようにしましょう。
②歯医者に行くまでのケアのポイント
やさしく歯磨きを続ける
腫れているからといって歯磨きをやめてしまうと、汚れが溜まってさらに腫れが悪化することがあります。
患部は強くこすらず、やわらかめの歯ブラシでやさしく磨くことを続けてください。
歯磨き後に血が出ることがありますが、炎症がある状態では出血しやすくなっているため、強く磨いていなければ問題ありません。
市販薬の使い方
薬局で売っている口腔用の軟膏や、歯ぐきの腫れに対応した市販薬を使うと、一時的に症状を和らげることができます。
ただし、市販薬はあくまでも応急処置です。
腫れの原因を取り除かない限り根本的な解決にはならないので、症状が落ち着いても歯医者で原因を確認してもらうことをおすすめします。

こんな症状があったら早めに歯医者へ
①受診の目安
腫れが2〜3日以上続くとき
応急処置を行っても2〜3日以上腫れが引かない場合は、歯医者で診てもらうことをおすすめします。
「腫れているけど痛くないから大丈夫」という判断は危険で、痛みがなくても腫れが続いているときは何かしらの原因があることがほとんどです。
自然に治ることを期待して待ち続けるより、早めに原因を確認した方が安心です。
痛みが強い・発熱がある
腫れに加えて強い痛みがある、発熱がある、腫れが顎や首のあたりまで広がっているという場合は、できるだけ早めに受診してください。
特に顎や首まで腫れが及んでいる場合は、歯科だけでなく医科への受診が必要になることもあります。
「様子を見ていいかな」と迷う前に、早めに歯医者に連絡してみてください。
②歯医者でどんな治療をするの?
原因によって治療が変わる
歯ぐきの腫れの治療内容は、原因によって変わります。
歯周病が原因であれば歯石取りやクリーニング、虫歯が原因であれば虫歯の治療や根っこの治療、親知らずが原因であれば消炎処置や抜歯の検討といった流れになります。
まずはレントゲンや視診で原因を確認してから、治療の方針をお伝えします。
早めに来た方がいい理由
腫れが軽い段階で来ていただけると、クリーニングや簡単な処置で落ち着くことが多いです。
放置して悪化してしまうと、治療の回数も増えますし、歯ぐきや骨へのダメージも大きくなります。
「腫れが引いてから行こう」と思っている方もいますが、腫れているときこそ原因を確認するタイミングです。
症状が出ているうちに診てもらう方が、原因を特定しやすいこともあります。

まとめ
歯ぐきの腫れは、歯周病・虫歯・親知らず・体の疲れなど、さまざまな原因で起きます。
「そのうち引くかな」と放置しているうちに悪化してしまうことも多いので、2〜3日以上腫れが続くようであれば早めに歯医者で確認してもらうことをおすすめします。
応急処置として塩水うがいややさしい歯磨きを続けながら、できるだけ早めに原因を確認することが大切です。
腫れているときこそ、体を休めることも忘れないようにしましょう。
気になる症状があるときは、かかりつけの歯医者で相談してみてください。
この記事を監修した人

医療法人社団周優会
常務理事 笠原幸雄所属学会
東京シティー日本橋ロータリークラブ会員
お江戸日本橋歯科医師会選挙委員会 委員長
一般社団法人 日本橋倶楽部会員
東京科学大学歯学部 東京同窓会参与略歴
私立開成高校卒業
早稲田大学理学部卒業
東京医科歯科大学歯学部卒業
東京医科歯科大学病院勤務
笠原歯科医院 蔵前開設
医療法人社団寿幸会 笠原歯科医院 人形町開設
医療法人社団周優会 日本橋グリーン歯科 常務理事
医療法人社団寿幸会 笠原歯科医院 六本木開設