2026-05
持病(糖尿病・高血圧)があってもインプラントはできる?
日本橋の歯医者「日本橋グリーン歯科」デンタルニュース担当スタッフ、歯科衛生士の平野です。
歯を失ったあと、インプラント治療を検討しているものの「持病があるから無理かもしれない」と感じている方は少なくありません。
特に糖尿病や高血圧などの病気がある場合、手術を伴う治療は難しいのではないかと不安になる方も多いと思います。
歯医者でも、「糖尿病があるのでインプラントはできませんよね」と最初から諦めて相談に来られる方がいらっしゃいます。
確かに、全身の健康状態はインプラント治療にとって大切なポイントになります。
ただ、持病があるからといって必ずしも治療ができないわけではありません。
実際には、病気の状態がきちんとコントロールされていることや、内科の先生と連携を取りながら治療を進めることによって、インプラント治療が可能になるケースもあります。
実際に担当させていただいた患者さんの中にも、問診票に『糖尿病あり』と書きながら「どうせ無理ですよね」とおっしゃる方がいました。
でもその方は血糖値が安定していたので、内科の先生とも連携しながら無事に治療を終えられ、「相談してよかった」と言っていただけたのが印象に残っています。
この記事では、糖尿病や高血圧などの持病がある場合のインプラント治療についてわかりやすくお話しします。
持病があるからと治療を諦めている方が、選択肢を考えるきっかけになればうれしいです。

持病があってもインプラントはできるの?
①病気があると必ずできないわけではない
状態によって判断が変わる
糖尿病や高血圧がある場合でも、インプラント治療ができるケースはあります。
大切なのは、病気がどの程度コントロールされているかという点です。
例えば糖尿病の場合、血糖値が安定しているかどうかが重要になります。
血糖コントロールが良好であれば、インプラント治療が可能と判断されることもあります。
高血圧についても、普段の血圧が安定していて内科で管理されている場合には、治療が検討できることがあります。
まずは全身の状態を確認する
インプラント治療では、お口の状態だけでなく全身の健康状態も確認します。
問診や血液検査の結果、服用しているお薬などを参考にしながら、治療が安全に行えるかどうかを判断していきます。
歯医者でだけで判断するのではなく、必要に応じて内科の先生と相談しながら進めることもあります。
②内科との連携が大切
主治医への確認を行うこともある
持病がある方の場合、主治医の先生に現在の健康状態を確認することがあります。
例えば糖尿病のコントロール状況や、血圧の安定性などです。
内科の先生から問題ないと判断されれば、歯科治療を進められるケースもあります。
こうした医科と歯科の連携によって、より安全な治療が可能になります。
服用している薬の確認も重要
持病がある方は、日常的に薬を服用していることが多いです。
その中には、出血しやすくなる薬や、骨に影響する薬が含まれている場合もあります。
そのため、治療前に服用薬を確認することが大切です。
必要に応じて内科の先生と相談しながら、治療計画を調整することがあります。
糖尿病とインプラント治療
①血糖コントロールがポイント
傷の治りに影響することがある
糖尿病は、傷の治り方に影響することがあります。
血糖値が高い状態が続くと感染のリスクが高くなったり、傷の回復が遅くなることがあります。そのため、インプラント手術を行う前には血糖コントロールの状態を確認します。
血糖値が安定している場合は、治療が可能になるケースもあります。
定期的な通院が重要
糖尿病のある方は、普段から内科で定期的に通院していることが多いです。
その通院を続けながら、血糖値を安定させておくことがインプラント治療にもつながります。
歯医者でも、内科での管理状況を確認することがあります。
お口と全身の健康は、実は深く関係しています。
②お口のケアがより重要になる
歯周病との関係
糖尿病は歯周病と関係があることが知られています。
血糖値が高い状態が続くと、歯ぐきの炎症が起こりやすくなることがあります。
インプラントの場合も歯ぐきの健康はとても大切です。
私自身、糖尿病の患者さんのメンテナンスを担当していて感じるのは、歯ぐきの変化がとても出やすいということです。
血糖値が少し乱れた時期には歯ぐきが腫れやすくなり、逆にコントロールが良い時期は状態も安定していることが多いので、お口の状態が全身を映す鏡だと実感する場面のひとつです。
定期的なメンテナンス
インプラントを長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
特に糖尿病のある方は、歯ぐきの状態を定期的にチェックすることが大切です。
歯科衛生士によるクリーニングやケアの指導を受けることで、お口の健康を守ることができます。
こうしたケアを続けることで、インプラントの安定にもつながります。

高血圧とインプラント治療
①血圧が安定していることが大切
手術時の安全性
高血圧の方の場合、手術中の血圧の変化に注意が必要です。
そのため、普段の血圧が安定しているかどうかが大切なポイントになります。
内科で適切に管理されている場合には、治療が可能なケースもあります。
歯医者では、手術前に血圧を測定することもあります。
緊張による血圧の上昇
歯科治療は緊張しやすい場面でもあります。
緊張によって血圧が上がることがあるため、リラックスして治療を受けられる環境も大切になります。
必要に応じて休憩を取りながら進めることもあります。
不安がある場合は、事前に相談しておくと安心です。
②無理のない治療計画を立てる
手術時間を考慮する
高血圧の方の場合、体への負担を考えて治療計画を立てることがあります。
例えば、手術時間が長くならないように工夫したり複数回に分けて治療を行うこともあります。
患者さんの体調に合わせた治療計画が大切です。
体調を見ながら進める
手術当日は体調の確認も重要です。
体調がすぐれない場合は、無理に治療を行わないこともあります。
安全を第一に考えて進めていきます。
歯医者と患者さんが協力して治療を進めることが大切です。

持病がある方にこそ大切なこと
①お口の健康を守ること
歯を失う原因を防ぐ
持病がある方は、お口のトラブルが起こりやすいこともあります。
例えば糖尿病の場合、歯周病が進行しやすいことがあります。
その結果、歯を失ってしまうケースもあります。
そのため日頃からお口のケアを大切にすることが重要です。
定期的な歯科受診
歯医者での定期チェックは、トラブルの早期発見につながります。
小さな問題のうちに対処することで、大きな治療を防げることもあります。
定期的に通院されている方はお口の状態が安定していると感じることが多いです。
お口の健康は、全身の健康とも深く関係しています。
②諦める前に相談してみる
自分の状態を知ることが大切
持病があるからといって、最初から治療を諦めてしまう方もいます。
しかし実際には、状態によって治療が可能なケースもあります。
まずは自分の健康状態やお口の状態を確認することが大切です。
歯医者で相談することで、どんな選択肢があるのかが見えてくることがあります。
相談に来られた方が『思ったより可能性があるんですね』とほっとした表情になる瞬間は、歯科衛生士として嬉しい場面のひとつです。
諦めてしまう前に、まず現状を知っていただくことがとても大切だと感じています。
医科と歯科が協力する治療
最近では、医科と歯科が連携しながら治療を進めるケースも増えています。
内科の先生と情報を共有しながら治療を行うことで、より安全に進めることができます。
持病がある方でも、こうした連携によって治療の可能性が広がることがあります。

まとめ
糖尿病や高血圧などの持病があると、インプラント治療は難しいのではないかと感じる方も多いと思います。
ただ、病気の状態がきちんとコントロールされていれば治療が可能になるケースもあります。
大切なのは歯医者だけで判断するのではなく、内科の先生とも連携しながら安全に治療を進めることです。
また、日頃の健康管理やお口のケアも重要なポイントになります。
もし持病があることでインプラントを諦めている場合は、一度歯医者で相談してみるのがおすすめです。
現在の状態を確認することで、自分に合った治療の選択肢が見えてくるかもしれません。
お口の健康を守るためにも、まずは情報を知るところから始めてみてください。