2019-07

お口に違和感を覚えたら

なんとなくおかしい、時々痛む、たまに出血するとか、お口の中のトラブルはあまり断定的でないことがあります。

ズキズキ痛むとか全く我慢できないものであればすぐに歯科医院に来ていただけると思いますが、お口のトラブルは割とこの「不確定」な感じがあるために、来院のチャンスを先延ばしにされてしまうことが少なくないと思います。

時々感じる症状だからと、結果数年我慢してしまった、などというケースも実は多いものです。

たしかに初期の虫歯では痛みはほぼありませんし、健康診断などの折に指摘されて気づくケースか、かかりつけの歯科医院で見つけてもらった、などなかなか自分では気づかないものです。

通したフロスが切れたり引っかかったりすることがあるとか、冷たいものがしみるような気がする時には初期虫歯を疑ってみてください。

また詰め物が外れそうな感じがする時は、二次う蝕と言って、一度治療した部分が再度虫歯になってしまっているケースが多いため、こちらも歯科医院に早めにいくことをお勧めします。

時々歯ぐきから出血する、疲れた時に違和感があるなどの自覚症状があっても、歯ぐきにおきる症状は割とおさまってしまうことも多いので放置されがちです。
歯ぐきに炎症を起こしているケースが多いので歯周病を防ぐためにもチェックを受けると良いでしょう。

そのような違和感を覚えるタイミングとしては、疲れている時や、女性の場合生理前後、風邪をひいてしまった時など、ホルモンバランスの変化や免疫力の低下する時などがあげられます。

とくに歯周病はあまり症状が感じられない状態が長く続いて進行していくものですが、成人の8割は歯周病菌を持っているそうです。
まさか自分が?と思ったり、こんなにひどくなっていたのかと気づいた時にはかなり悪くなっていたと言われることが多いので、充分注意して予防に力を入れると良いでしょう。

親知らずの周囲にもおなじ同じようなことが言えます。
腫れた感じがするとか、時々嫌なにおいがするとか、こちらも入り込んだ細菌の仕業ですが、疲れた時に症状を感じるものです。
親知らずは歯ブラシが届きにくい場所に生えてくる上に向きも様々なので、気をつけたいものです。

また口腔内には歯や歯ぐきだけではなく、舌や頬の粘膜、咽頭のあたりまで様々な組織があります。
そのような部分はなかなか手入れはしにくく
観察が容易ではない部位であるため、違和感の元を見つけにくいものです。

ちょっと変だなと思う時には、遠慮なく歯科医院にいらしてください。
レントゲン撮影をしたり、様々な器具を用いて簡単にチェックをすることができます。

定期検診や健康相談なども有効に活用して相談をしてみましょう。

2019-07-27 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

ステインについて

歯の汚れの話になるとよく出てくるのがステインについてです。
着色汚れのことをステインと呼びます。 

ステインになる原因として、お茶や紅茶コーヒー、ワインなど着色しやすい飲み物、タバコやカレーなどがよく挙げられます。
ちょっと残念に感じる方もいるかもしれませんが、ココアやチョコレートなども色がつきやすいと言われています。

例えばコーヒーや紅茶を飲んだ食器は水洗いだけでは茶渋がついてくるので想像がつくと思います。


ではなぜきちんと歯磨きをしているのに色がついてしまうのでしょう。

歯の表面には歯磨きで落としきれないタンパク質が鎖のようにガッチリとついています。
また口が乾きやすい人も汚れが残りやすくなります。
色の着きやすいものを口にしたあとは、口をゆすいだり、水を飲んだりすると良いでしょう。

このタンパク質に絡みついた着色汚れは歯科医院に行くと簡単に取ることができます。

数ヶ月ごとに歯科医院でのプロケアを続けていると、汚れだけでなく歯石が付着することも同時に防ぐことができ、最終的に今ようやく認知されてきている予防歯科と言う流れに乗ることができるのです。

その結果、歯周病も防ぐことができるのであれば嬉しいですね。

ではこの着色汚れはどのように落としていくのでしょうか。

歯科医院では歯を傷つけることなく、専門技術を身につけた歯科衛生士やドクターが特殊な器具を用いて着色を取ります。

超音波の器具やスケーラーと呼ばれる器具で丁寧に汚れだけを削り取ったり、歯を傷つけない細かなパウダーを吹き付けて汚れを浮かし取ったりしていきます。

保険治療の範囲になるもの、自費になるものなどそれぞれですのでよくご相談ください。

またそのメンテナンスの後にはしっかりと歯の表面を専用の器具で磨き上げ、次の汚れがつかないよう仕上げます。

この一手間がこの後の数ヶ月を快適に過ごすためのプロの技になります。

時々歯の汚れを削り取るような便利グッズを見かけることがありますが、一般の方が使用するのはおすすめできません。
その理由は一時的に汚れを削り取ることはできるかもしれませんが、そのあと削り取った表面は粗造で、さらに汚れを呼んでしまいます。
いつのまにか汚れが着いては削り、また付着し削るというサイクルに陥ってしまいます。

また口の中という衛生的に保ちたい部分を消毒や滅菌処理ができていない器具を用いるようなケアは非常に危険です。

また研磨剤の多い歯磨き粉を積極的に使用すると、目に見えない小さな傷が歯の表面につくことで着色汚れを招きやすくなります。

やはり餅は餅屋、歯科医院で早いうちにケアをしましょう。
歯の表面に着色汚れが見えた頃が歯科医院に行くサインと捉えれば、歯科医院を定期的に訪れるチャンスになるかもしれませんね。

2019-07-22 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

自分の口、臭いかも!?口臭予防について

夏はにおいが気になる季節。
汗の臭いに気をつける人は多いですが、口臭はきちんとケアしていますか?
2017年のパナソニック株式会社の調査によると、72%のビジネスパーソンが「他人の口臭が気になったことがある」と回答しており、29%は「他人に自分の口臭を指摘されたことがある」そうです。
また、口腔内環境に「自信がある」人は、たったの27%。
「十分にケアできていると思わない」という人は、61%だったそうです。
それほど皆、自分が口臭予防できているかどうか自信がないのです。

★口臭原因となる主な病気は?

口臭の原因の90%は口の中にあるといわれています。

歯周病:歯周病とは歯の周りに炎症が起こっている病気の総称です。
自覚症状はほとんどなく、静かに進行する恐ろしい病気です。
病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、口臭もひどくなってきます。

むし歯:小さなむし歯で口臭がひどくなることはありませんが、進行して大きくなると、食べかすやむし歯菌が、むし歯の穴の中にたまり臭いがきつくなり、口臭の原因になります。神経まで侵され神経が腐ると、強烈な臭いがします。

歯石:歯垢が作ったかたく固まった石灰分です。
歯石がたくさん付くようになると口臭もひどくなってきます。
また歯石が付くことにより歯周病を進行させます。
歯磨きでは落とせないため、歯科医院で歯石除去処置(スケーリング)をしてもらう必要があります。

舌苔:舌苔とは舌に付着した白っぽい汚れで、口臭を引き起こす細菌やタンパク質を多量に含んでいます。
多少の舌苔は健康な人にもありますが、口の中が乾いているとき、体調がよくないとき、胃腸の病気や脱水を伴う病気があるときなどに厚くなり、口臭の原因となります。

唾液の減少:口の中は常に唾液によって自浄作用が働いていますが、この唾液が少なくなったときに口臭が強まります。唾液の減少によって起こる口臭は、生理的口臭といって誰にでもあるので特に気にする必要はありません。

★口臭は歯科医院の治療で治るの?

口臭そのものは病気ではなく、病気の一つの症状です。
原因となっている病気が治れば、当然口臭も収まります。
口臭の原因が歯周病や虫歯である場合は、歯科医院で治療を進めましょう。

舌の清掃方法は?
舌垢は、舌の後方3分の2くらいにたまりやすいので、舌ブラシなどの専用器具を使って、汚れをかき出します。
また、歯磨きだけではお口の中の汚れは落としきれません。
歯間ブラシやフロスなどを使用し、ブラッシングの徹底をはかりましょう。
仕上げとして洗口液を利用するのもお勧めです。
また、3ヶ月に一度は、歯科医院でクリーニングを受け、ブラッシングでは取れない汚れや、歯石を除去しましょう。

2019-07-16 | Posted in デンタルニュースComments Closed