デンタルニュース

歯の神経のお話

夜に歯が痛くなって辛かったとか、冷たいものや暖かいもので歯が痛くなって辛かったという方がいらっしゃいます。
虫歯菌が穴をあけているのかしら・・・と聞かれることがありますが、どんなことが起きてこのような症状になっているのでしょうか。

batsuzui

歯の中には神経が通る管があります。
実はその神経が炎症を起こすことでこの痛みを引き起こします。
冷たい水がしみるくらいの症状ならば様子を見たり、削れた歯の根元を修復すれば回復するのですが、バイ菌の進行程度や神経の症状があまりにもひどく出てしまうときには、この神経をとる治療をしていくことになります。
この処置を抜髄(ばつずい)と呼んでいます。

歯の神経があっても神経をとってもそれほど変わらないとおっしゃる方もいますが、歯の神経をとると歯にはどんなことが起きるのでしょうか。

実は神経をとった歯はドライフラワー状態と言えば分りやすいでしょうか、血流がなくなり枯れ木を歯ぐきが抱えている状態になります。
栄養の届かなくなった歯はとてももろくなって色が変わってきます。
前歯で、一本だけ色が違う人を見かけたことはありませんか?
白く艶のある歯ではなくなって、グレーっぽいような茶色っぽい色に変わっていきます。
感覚もその歯自体からは受けることが無くなるので、神経のない歯だらけになれば味や細かな温度変化も感じにくくなってしまいます。

できる限り歯を残して、自分の歯で噛んでほしいという願いとともに、できるだけ神経も残したいというのが今の歯科界のほぼ共通の考え方になっています。
しかし一度神経の治療をしたは歯は、このような理由で、とてももろく栄養が通っていない状態なのでトラブルも少なくありません。
一度神経をとる治療をした神経管を再度お掃除していかなくてはならない時もあるでしょう。

これは歯の根の先に膿がたまってしまったり、最初の神経処置の結果が思わしくなかったときに必要になります。

これらの治療を済ませた後は人工の神経管を埋める材料で覆って、金属をかぶせたり治療の穴をふさいだりして結果的に修復していくのです。
神経の治療は時間も治療回数もかかるので、通院が嫌になってしまう人もいますが、根気よく続けてほしい一番必要な治療の過程の一つになります。

目に見えない部分ではあるのですが、非常に細かく丁寧な処置が必要になるところで、小さなお口の中で感染した神経の管をお掃除していく必要があります。
治療中は口を開け続けていただくことになるので、辛いところではありますよね。
しかし、根気良く細菌に侵された部分を取り除き、洗浄してきれいにしていくので長引く痛みや不快感から解放されるために必要なことなのです。

このような治療を受けずに自分の歯で美味しくしっかり噛むためにも丁寧なお口のケアは欠かせませんね。

この記事を監修した人

医療法人社団周優会 常務理事 笠原幸雄

医療法人社団周優会
常務理事 笠原幸雄

所属学会

東京シティー日本橋ロータリークラブ会員
お江戸日本橋歯科医師会選挙委員会 委員長
一般社団法人 日本橋倶楽部会員
東京科学大学歯学部 東京同窓会参与

略歴

私立開成高校卒業
早稲田大学理学部卒業
東京医科歯科大学歯学部卒業
東京医科歯科大学病院勤務
笠原歯科医院 蔵前開設
医療法人社団寿幸会 笠原歯科医院 人形町開設
医療法人社団周優会 日本橋グリーン歯科 常務理事
医療法人社団寿幸会 笠原歯科医院 六本木開設