デンタルニュース

虫歯リスクが激減!スウェーデン式虫歯予防

なぜスウェーデンは虫歯予防大国なの?

今でこそスウェーデンは虫歯予防国として知られていますが、かつては日本より虫歯や歯周病の多い国でした。虫歯・歯周病だらけの状況を重く見たスウェーデン政府は、1970年代に「虫歯、歯周病予防」を国家プロジェクトとしてスタートさせ、現在では子どもの虫歯は日本の約10分の1以下に減りました。虫歯ゼロ大国スウェーデン式の虫歯予防法をぜひ取り入れましょう。

スウェーデン式虫歯予防法とは?

①お掃除グッズを使おう
歯ブラシだけでは歯の汚れの6割程度しか落とすことができません。虫歯になりやすい場所に合わせて道具を使い分けましょう!
歯と歯の間→デンタルフロス
歯と歯肉の隙間→歯間ブラシ
歯ブラシが届きにくい奥歯のくぼみや歯間→ワンタフト歯ブラシやスポットブラシ

②食後や寝る前にはブラッシング
食後は毎回10分~30分以内に歯を磨きましょう。また、寝ている間に虫歯菌や歯周病菌が増殖するので、寝る前には念入りに歯を磨きましょう。

③フッ素の力で歯をガード
フッ素は、虫歯菌が出す酸に対して抵抗力のある強い歯を作ったり、虫歯菌の働きを抑制したりする、いわば歯のバリアのような存在です。歯磨き粉はフッ素の入っているものを選びましょう。

④食後のキシリトールで歯垢を寄せ付けない
食後キシリトールには、ミュータンス菌などの虫歯菌を減少させ、歯を溶かす酸を作らせない働きがあります。食後、歯を磨く前にキシリトールガムやタブレットを噛みましょう。

⑤0歳からデンタルケア
スウェーデンでは、まだ歯の生えていない赤ちゃんから、食後歯ブラシを口の中に入れて歯ブラシに慣れさせます。そうすると乳歯が生えてからの歯磨きを抵抗なく行うことができるようになります。

⑥歯の健康を守る!プロのケア
スウェーデンでは多くの人が、虫歯はなくても、定期的に歯科医院を訪れています。目的は歯科衛生士による「プロフェッショナルケア(通称プロケア)」を受けること。もちろん当院でも受けることができます。特殊な器具を使ってお口の中を徹底的にお掃除します。
以上、スウェーデン式虫歯予防法として紹介しましたが、これらの予防法は日本でも既に取り入れられています。違うのは虫歯予防に対する「意識」。スウェーデンでは虫歯になったら歯医者に行くのではなく、虫歯を予防するために歯医者に通うのです。歳をとっても健康に過ごしていくために、自分の歯のケアについて意識を高く持っておきたいですね。

この記事を監修した人

医療法人社団周優会 常務理事 笠原幸雄

医療法人社団周優会
常務理事 笠原幸雄

所属学会

東京シティー日本橋ロータリークラブ会員
お江戸日本橋歯科医師会選挙委員会 委員長
一般社団法人 日本橋倶楽部会員
東京科学大学歯学部 東京同窓会参与

略歴

私立開成高校卒業
早稲田大学理学部卒業
東京医科歯科大学歯学部卒業
東京医科歯科大学病院勤務
笠原歯科医院 蔵前開設
医療法人社団寿幸会 笠原歯科医院 人形町開設
医療法人社団周優会 日本橋グリーン歯科 常務理事
医療法人社団寿幸会 笠原歯科医院 六本木開設