デンタルニュース

噛むことの大切さ

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★あなたはよく噛んでいますか?
食べ物をよく噛んで味わうことを「咀嚼」(そしゃく)と言います。
忙しさのあまり、食事にかける時間が短い早食いや、噛む回数が少なくて流し込むような食べ方になっていませんか?
通常、1口で何回位噛んで食べているのか意識しながら食べてみてください。
弥生時代に比べ、現代の1回の食事で噛む回数は6分の1以下に減っていると言われています。
1口で30回ほど噛むのが望ましいと言われていますが、弥生時代と違って、軟らかい食べ物が好まれる昨今、それほど噛まなくてよい食品が多いのも事実です。
このようにあまり噛まない生活では、全身の健康にどのような影響を与えているのでしょうか?

★あごの発達
顎の骨は小学校低学年の頃から急速に成長します。
この時期に「よく噛む生活」をしていれば、あごの発達に効果的なのですが、あまり噛まなくてよい軟らかい食べ物を好む最近の食生活では、あごがあまり使われません。
そうすると、あごが充分に発達しないことがあります。
しかし、昔の人と歯の大きさや数は変わらないのですから、あごが小さければ、歯並びや噛み合わせの悪いお口になってしまうと言われています。

★唾液
よく噛むことで分泌される唾液には、食事で酸性に傾いた口の中を中性に戻す中和作用や、口の中をきれいにする洗浄作用、溶け出した歯の表面を再石灰化させる作用などがあります。
これは虫歯や歯周病の予防に役立っています。
また、唾液には、発がん性物質の毒性を弱めたり、有害な細菌の発育を妨げる有効成分が含まれています。
まるで万能薬のような唾液が、よく噛めばたくさん分泌されます。

★脳の働き
昔から「よく噛むと頭が良くなる」と言われますが、頭が良くなるわけではなく、噛むことで脳の働きが良くなるのです。
脳細胞が活性化されて頭がすっきり冴え渡りるため、噛むことは、老人性痴呆の予防にも効果があるとされています。

★噛むことの効用
このように、「噛む」ことは必要であり、大切なことです。
歯ごたえのある食品も取り混ぜ、バランスのよい食事を、ゆっくりよく噛み砕いて食べる習慣を身につけましょう。
そして、きちんと歯磨きをして、定期的に日本橋グリーン歯科で検診を受けましょう。